始めに
・EURO選手権は欧州の代表チームによって争われるサッカーの国際大会です。
・日本では欧州選手権と呼ばれることが多いですね。
・ファンの間では昔から馴染みのある大会でしたが、近年はメディア媒体の発達により注目度が上がり、普段は余り見ない層にも認知されるようになって来ています。
・今回はそんな大会の概要と、大会の歴史について簡単に振り返ってみたいと思います。
概要
・EURO選手権はUEFAという組織が管轄しています。
・UEFAとは欧州サッカー連盟のことであり、FIFA(世界サッカー連盟)に所属しています。
・詳しく説明するとややこしいのですが、FIFAは世界中のサッカー協会からなる組織であり、所属している協会は各地域ごとに6つに分けられています。
・AFC(アジアサッカー連盟)
・CAF(アフリカサッカー連盟)
・CONBEBOL(南米サッカー連盟)
・CONCACAF(北米およびカリブ海サッカー連盟)
・OFC(オセアニアサッカー連盟)
・UEFA(ヨーロッパサッカー連盟)
・各国の協会が集まっているのが、AFCやUEFA、それらを管轄しているのがFIFAといった感じですかね。
・各地域のことは、それぞれの地域を管轄する連盟が担当することになっています。
・例えばアジアのサッカーのことならAFC、南米のサッカーのことならCONMEBOLが担当しています。
・UEFAはヨーロッパ各国のサッカー協会によって構成された組織であり、そのためヨーロッパのサッカーにおける様々な事柄を管理しています。
・EURO選手権は、そのUEFAが運営する大会であり、UEFAに所属しているヨーロッパの代表チームによって争われます。
・優勝チームはUEFAに所属するチームの頂点に立つことになり、晴れて欧州王者を名乗ることが許されます。
歴史
大会の起こり
・EURO選手権が開始されたのは1960年のことでした。
・意外ですが、EURO選手権は比較的新しい大会なんですよね。
・他の大会を例に挙げるとワールドカップは1930年、アジアカップは1956年、コパ・アメリカにいたっては1919年に大会が始まっています。
・大会の創始者は「アンリ・ドロネー」という人物でした。
・この人はフランスサッカー協会の事務局長を務めており、1927年初めて大会の構想を発表しました。
・しかし、当時は周囲の国の賛同を得られず、正式に大会の起動が乗り始めたのは、1950年代に入ってからでした。
・1958年に大会の予選が始まり、17カ国が参加しました。
・そして、1960年に予選を勝ち抜いた4カ国によってトロフィーが争われ、旧ソビエト連邦が記念すべき初代王者となりました。
・開催地に選出されたのは、ドロネー局長の母国であるフランスでした。
・今でもEURO選手権のトロフィーには、ドロネー局長の偉大な功績をたたえ、彼の名が冠されています。
・最初の大会が成功を収めたことで、大会はその後も存続していくことになります。
大会の発展
・1960年に正式に開始されたEURO選手権でしたが、当初の大会への評価は必ずしも高いわけではありませんでした。
・理由は大会の伝統と格式がまだ無かったことと、ワールドカップの丁度中間である時期に大会を開催することについて、選手のコンディションやワールドカップへの影響が懸念されていました。
・事実、サッカー発祥国である英国やドイツなどは、そうした理由から大会への参加を見送っていました。
・しかし、最初の大会が注目度も興行的にも成功を収めて、次の大会に繋がったことで各国の協会も次第に態度を軟化することになります。
・1968年からは大会の正式名も現在のものへと変わり、テレビ放映なども各国で盛んに行われました。この頃になると、英国やドイツ、更に政治的な理由で参加を拒否していたいくつかの東ヨーロッパの国々も参加を表明するようになります。こうして参加国も増加して、大会の規模も回を重ねるごとに拡大していくことになりました。
・2016年の大会からは、参加国も24カ国に増え、優勝トロフィーを巡る戦いは益々熾烈になっています。
特徴
・EURO選手権の特徴は何といっても大会のレベルの高さです。
・サッカーがもっとも盛んな地域といえばヨーロッパと南米であり、ワールドカップの優勝国も現在までにこの地域からしか出ていません。
・特に欧州は国の数も多く、競争も激しいです。
・ファンの間でもヨーロッパサッカーのレベルが高く、最も競争が激しい地域というのは共通の認識です。
・強豪国が拮抗した力を持っており、レベルの高い代表同士が争うEURO選手権は、ワールドカップより制覇するのが難しい大会と呼ぶ人もいるほどです。
・ヨーロッパと南米を比較して、個の南米、組織のヨーロッパなどの呼ばれ方をされることがあります。
・これは選手が個人技を重視した戦い方をする南米の国に比べて、ヨーロッパの国は組織だった戦術重視の戦い方をする国が多いからです。
まとめ
・今やワールドカップよりにも引けをとらないといっても過言ではないほどのレベルの高さと、注目度を誇るEURO選手権、今回は久しぶりにカルチョの国であるイタリアが栄光をつかみました。
・今後はどこの国の代表がトロフィーを掲げるのでしょうか、目が離せませんね。
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